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トビタだって、マジメに考えることはある。
1ヵ月ほど前「なぜ男女は付き合う必要があるのか」必死に考えていた。
事の発端は、4月に行われた合コン。ここで出会ったY子を、俺はいたく気に入ってしまう。
向こうも珍しくトビタに好印象を抱いたようで、後半は2人でずっとしゃべっていた。
こうなればコッチのもの。あとはいつも通り2人で遊んで、そのままどさくさに紛れてホテルへ誘導してしまえばいい。
がしかし、彼女には一つ、大きな問題があった。
正真正銘の処女なのである。
御年25歳。付き合ったことさえ一度もない。
それなりにかわいい。ノリもよい。友達に聞くと、過去に言い寄ってきた男は何人かいたらしい。
つまり、付き合うチャンスはあったのだ。それを、Y子は拒否し続けてきた。
「なんで付き合うのか分からない。すごい仲の良い友達でいられればそれでいい」
Y子は、付き合う必要性を感じていないらしいのだ。さらに調査すると、そう考える要因は2つあることが分かった。
1つは、「この人じゃなかった」となることへの恐れ。
つまり、彼女にとって付き合うというのは結婚のように重大で、自分のイメージと違ったときに「別れたい」と言えないそうなのだ。この辺りに交際経験のなさがうかがえる。
もう1つは「恋人っぽいことをしたくない」。
Y子はオブラートに包んだが、要はエッチをしたくないということだろう。おそらく、25年の間にエッチに対する変なイメージがこびりついてしまったのかもしれない。
あんなに楽しい時間は他にないのに。もったいない。
この2つが邪魔をして、彼女は付き合うことに踏み出せないようなのである。
そして彼女はいう。
「100%その人を好きにならないと、付き合うことはないと思う。でもそれにはすごい時間がかかるし、そう簡単には100%にならない」
Y子の俺に対する好意は、普通なら十分付き合えるレベルだった。今回ばかりは勘違いではない。
毎日メールして、3週連続で遊んた。「トビタとメール出来てうれしい」なんて言ってくる。
それでも「まだトビタを100%好きになれないから、付き合えない」という。
「なぜ付き合うのか」って、そりゃエッチがしたいからだろ。そんな下衆人間トビタとY子とでは、あまりに差があり過ぎる。俺は、祭りできゅうりの一本漬けを食べている女の子を見て興奮してしまうような男だ。
でも、トビタは考えに考えて、こう言ってみた。
「100%相手のことを好きになって付き合う人なんて、たぶんほとんどいないよ。せいぜい80か90くらい。
だからこそ付き合う。100%相手を好きになりたいから、付き合ってもっと相手を知ろうとするんじゃないの。
友達のままでは、相手のことを知ろうにも限界があるし。『もっとこの人を知りたい』と思うから付き合って、それで合わなかったら別れる。別に付き合うことが恋愛のゴールじゃないからね。むしろ最終審査だよ」
自分でも吐き気をもよおすような言葉だったが、Y子には好印象だったようである。
しかしそれから1ヵ月。実はもうY子とは連絡を取っていない。
なぜなら、俺がY子の誕生日におめでとうメールを送るのを忘れたからだ。
彼女はかなり不服だったらしく、それ以来態度が急変してしまった。
というか、それで切られてしまう程度の男だったのか…