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各地で新年の祝いが聞こえて来た年末年始、トビタは一人、大記録に挑戦していた。
その記録とは、ずばりオナニーストップ。
何日間、オナニーを含めた射精をせずにいられるかという、トビリンピック最高峰の競技である。
トビタは実家に帰ってからこの記録に挑んでいたのだ。
なぜ、記録の樹立をもくろんだのか。そこには家族の存在が関係していた。
まず何より、トビタは数年前、実家で姉にオナニー現場を目撃されている。
そして今回の年末年始、その姉も同時期に帰省していた。
となると、あの時の悲しい記憶がよみがえってきて、とてもだが実家でオナニーする気になれない。
そしてもうひとつ、この記録挑戦には母への純真な思いが関わっていた。
いつもトビタが帰省すると、母はわが部屋をきれいに掃除してくれる。当然、ゴミ箱もすっからかんにして、とてもきれいな状態を作り上げる。
そこでトビタは数日間過ごすのだが、はっきりいって、たった数日帰省したくらいでは部屋はまったく汚れない。
来た時と変わらぬ部屋の状態で、息子は去っていく。
がしかし、ひとつだけ、息子が来る前と去った後で変化が起きる。そう、ゴミ箱にたまるゴミだ。
いや、正確にいえば、ゴミ箱に溜まるオナニーティッシュの束(滞在日数分)だ。
前回トビタが帰省し、数日を実家で過ごし、また一人暮らしの家に戻るその帰り際、ふとトビタは気付いた。
帰省していた息子が去りし部屋を掃除する母は、いつもどんな気持ちでこのオナニーティッシュを処理するのだろうか。
わが部屋のゴミ箱は、すなわち「母さん、まだまだ俺は盛んだよ」と言っているようなものである。
自分が、何回オナニーしたかを言っているようなものである。
こんな切ないことがあろうか。
そこで冒頭のトビリンピックにつながる。
トビタは今回、とりあえず実家にいるうちは禁オナしようと決意したのである。
始めてみると不思議なもので、これがまったくつらくない。おそらく、姉に見られた傷口がまったく癒えていないのだろう。
ハッキリ言って、怖くてできないのだ。
チャレンジ開始から数えて5日目。トビタは久々に古い友達と会った。
彼らはトビタを変態の世界に誘った悪友だ。その彼らに会った時、5日間眠りについていたミニトビタは暴れるのでは?と予想した。
しかもひとつ、大きな不安があった。というのも、今日は友達の一人が彼女を連れてきている。
もし友達の彼女に、性欲をぶつけたらこれは失態。まずい。さすがのトビタも恥ずかしい。
だが、残念ながらミニトビタは一切反応しなかった。驚くほど反応しなかった。
おそらく、トビタにも人間としての良心があったのだろう。友達の彼女に発情するほど愚かではなかった。
それだけではない。5日も溜めこむと、逆に性欲がなくなっていく。まさに無のトビタ状態。
そう、トビタは新年早々、ネクストステージに突入したのだ。
なお、その2日後。
トビタは家族のいない隙を見計らって、2時間に3回シコシコした。