早漏に悩んでいた俺だったが、普段の一人発射をガマンしタンクに燃料を貯めまくっておくと、イった後も相棒がカチカチ状態を保てることに気付いた。
これは大発見。
貯まっている状態でのエッチは確かにイキやすいが、しかしこれならイった後もピストンを続けられる。
つまりイったことさえ隠し通せれば、相手は気持ちいいし、俺は早漏でありながら、完璧なまでのパフォーマンスを提供できる。
これしかない。
応急措置ではあるが、現状のベスト。俺はさっそく彼女に試してみた。
この作戦の難所は2つ。一つ目はイった瞬間だ。
普段なら一気に脱力し動きを止めてしまうが、ここでは当然ダメ。
快感点に達しても、俺は無表情で動き続けなければならない。
そして二つ目は、イったふりをするとき。
本当なら、とっくの昔に相棒は果てているのに、さも今この瞬間に射精したという演技をしなければならない。
これはなかなか難しい。そして何より、イってもないのにイったフリをするのは、本当に恥ずかしい。
これじゃあ、まるでAV女優じゃないか。まさかイク演技をする日が来るなんて。
しかし、恥ずかしさなどに構ってはいられない。
これが成功すれば、最近感じていたエッチに対する恐怖が払しょくされるのだ。
俺は自信満々で作戦を実行した。
その日、相棒のタンクには4日分の燃料が貯まった状態だった。
エッチを始めると予想通り、入れた瞬間に相棒がギブアップ宣言をかましてくる。何とも情けない話だ。
しかし、俺は決して腰を止めることなく振り続けた。彼女も満足げに見える。
そして次の瞬間、相棒は早々とタップした。同時に、濃度の高い燃料が勢いよく発射された。
だが、隠さねばならない。俺は必死に耐えた。
頭の中が真っ白になり、身体も止まりそうだったが、すべての快感を無視して腰を振り続けた。
どうやら、彼女は気付いていない。
だけど、大変なのはここから。イった後の相棒は確かに堅いが、しかし何の手ごたえもない。
下腹部に力を入れ続けないと、すぐにフニャっとしおれそうになる。
でも、ここでも渾身の演技。
あえて相手に言葉をかけ、余裕たっぷりのフリをする。
そして、ついに最後の演技。
相棒はもうずっと前に意識を失っているのに、俺は普段言わない「イキそう」なんて言葉を発し、
そして「ふわっ、はあっ」と声を出した。
こんな声を出すのは甚だ気持ち悪いが仕方ない。少しでもリアリティを出す必要があるのだ。
声と同時に、身体に力を入れ、恐る恐る動きを止める。
彼女は何も言わない。
俺は勝った。早漏に打ち勝った。
もうエッチなんて何にも怖くない。
本当に嬉しかった。
恐怖を克服した俺は、次の日も一戦を交えた。もちろん同じ作戦を使うつもりで。
だが、前日に一度発射していた相棒は、昨日に比べ、イった後の硬さが弱かった。
俺はそれを演技でごまかそうとしたが、無欲で腰を振る俺に彼女は「ねえ、もう終わったでしょ」とつぶやいたのである。
まずい。
俺は「え?」と言うのが精いっぱい。
しばらく沈黙。
本当に恥ずかしかった。演技している事がバレたのだ。
しかし、彼女に聞いてみると、堅さでバレた訳ではなく、イったときの相棒の鼓動で分かったというのである。
ということは、昨日すでに勘付いていたんじゃないのか…
俺はあまりに怖くて聞けなかった。
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